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専門店・小売店の方へ
【人数カウントシステム】
システム選定時に知っておくと安心な点とは?

公開日:

競争激化や省人化が必要な小売店や専門店の運営は、過去の属人的な経験から脱却し、データに基づいた戦略的意思決定が必要とされるようになってきました。
長年にわたり人数カウントシステムをご提供している技研トラステム社の経験と知見から、店舗運営に欠かせない人数(来客数)カウントシステムの選定時における検討項目をまとめています。
 
人数カウントシステムを安定・長期に運用いただくため、導入前の比較検討時における5つの検討項目をご紹介します。 

1.人数カウントシステムの精度は?

傾向分析でよい?精度によって分析結果が左右されます

精度と分析結果
日々の顧客管理・実績管理において重要なデータに商品購入者のPOSデータやポイントカードなどがあります。

それらのデータは“🛍️買っていただいた”お客様のデータです。

人数カウントシステムでは、このような🛍️購入データと🚶‍♂️‍➡️人数カウントデータを比較対照することで“買わなかった”お客様の数も可視化されます。

「買上率はどの程度なのか?」
「未購買者(直帰率)の割合は?」

日々の運営や今後の計画策定にこの指標を反映する場合、人数カウントシステムの精度の良し悪しが分析結果を大きく左右してしまいます

POSやポイントカードなどから得た真値を活かすためにも、人数カウントシステムは精度も高いものを選ぶとよいでしょう。

2.来店数が多い店では測定方式に注意

上から見るか斜めから見るか

測定方式の違い
人数カウントの目的は、来店者数をしっかりカウントし、データ分析や販促企画施策、MDへの反映などを進め、売上向上、顧客満足向上に繋げることにあります。重要なのはその計測精度です。

設置には大きく2つの方法があります。
天井から測定する画像センサーだとほぼすべての人を検知しますが、斜めから撮影するカメラの場合、連なって来店された際に人の影に入ってしまうと、カメラが撮影するエリアの問題で正確なカウントができなくなることがあります。

来客人数カウントか、来店者の男女年齢等の属性把握か、防犯か、優先されたい目的によって変わりますので、メーカー担当者に詳細をご相談ください。

センサーには美観性を担保できる天井埋込型もあるので、デザイン観点での選択肢も含むとよいでしょう。

3.データ分析ツールは使いやすいか

単に人数データではなく運営指標化されているツールか

データ分析ツール
 
店舗や施設の運営体制に合うシステムを選ぶ必要があります
人数カウントシステムの運用で重要なのが、データから読み取る気づき(インサイト)。

このためには、来店者数データを自動で集計、可視化するだけではなく、店舗運営に必要な指標「入店率」「買上率」「店前通行数」の表示など、わかりやすいアプリケーションが用意されているかが大事な要素となります。

カウントデータに意味を与え、運用・管理が容易にできるかどうかこそ、システム導入成功のポイントとなります。
  • アプリケーションはセットで用意されているか?
  • 標準仕様でどこまで可視化されているか?
  • 希望する分析項目は標準仕様に含まれているか?
  • 複数店舗の管理がしやすいか?
など、機器選定と併せて確認しておく必要があります。

4.店舗増・移転など、拡張・柔軟性はあるか

増設時にアプリも対応できないとつらい…

店舗増・移転などの拡張・柔軟性
スモールスタートで数店舗の導入、もしくは1店舗でテスト導入をした場合には問題はなかったけれど、本格運用を決めた際に起こりえる問題があります。

アプリケーションが店舗追加、機器増設や設置調整などに対応していないと、アプリケーションの再構築が必要になってしまい、システムのダウンタイムが発生します。

つまり、店舗増や増設などの導入拡大、変更の際に大幅な時間ロスを発生させることなく、シームレスに運用ができるソリューションかどうかが大事なポイントになります。

決して安価ではない人数カウントシステム導入にあたり、この拡張性と柔軟性、つまり“使い勝手”のよいシステムかどうか、についてもチェックすると、成果が出る投資に結び付くと言えるでしょう。

5.導入実績は豊富か?

多ければ多いほど安心も増えます

導入実績
人数カウントシステムを選定する際や、貴社内での決裁承認を得る際に、効果的なのが導入実績です。
事例は多くあればあるほど、導入時の提案、設置の技術、運用時のサポート、トラブルシューティングなどの経験知とノウハウが蓄積されています。
人数カウントシステムの選定評価において、事例(≒ノウハウ)の豊富さは担当者にとって安心できる材料といえるでしょう。

※クライアント企業の著作権管理の観点でウェブサイトに公開されていない事例も多くあるため、
 ご検討されているメーカー・ベンダーの営業担当にご確認することをお勧めします

6.その他 考慮しておくべき点(意外と大事)

人数カウントシステムを安心して長期運用いただくために、考慮しておくとよりよいポイントもご紹介いたします。

① プライバシー・コンプライアンス

プライバシーコンプライアンス
個人情報保護は万全か?
注意しておくべきことの一つが、お客様の個人情報管理です。

人数カウントシステムには、監視カメラを活用する方式や、専用センサー方式などがありますが、
 ・カメラで取得した映像が、
  そのままクラウドサーバーに保管されるシステムか?(サーバー側で処理)
 ・センサー側で画像分析し、人数や属性データだけが
  アップロードされるシステムか?(エッジ側で処理)

貴社の個人情報保護管理体制を踏まえて、どのシステムが安心して運用継続できるかをあらかじめ考慮されておくと、プライバシー保護観点においてもよいでしょう。

② サポート対応

サポート対応
保守・メンテナンスサポートも備わっているか?
導入して終わり、というシステムはありません。
決して安くはない設備システム投資ですので、長く安心して利用できるかどうかも、大事な要素と言えます。

[設置プラン]~[施工]~[システム設定]~[導入支援]~[運用サポート]に加え、
ハードウェアやソフトウェアの[障害対応]や[メンテナンス]も
忘れてはいけない点です。

定期点検や、障害監視サービス、障害時オンコール対応など、システムの維持管理も備えた安心して任せられるベンダーかどうかについてもチェックしておくとよいでしょう。

③ 長期信頼性

長期信頼性
長く付き合うに値するベンダーか?
人数カウントシステムが通常の業務系ITシステムと違うところは、ハードウェアが必要不可欠なことです。

特にハードウェアには、設計開発、品質管理、製品供給体制を備えているかなど製造開発メーカーとしての専門性が求められます。(海外メーカーの場合、何か起こった際の対処に時間がかかるケースが一般的に多いと言われています)

長年サービス提供しているメーカーであれば、この専門性(現場対応などの経験や知見などのノウハウも含む)が蓄積されますので、運用面において安心です。

人数カウントシステムを長期利用したいとお考えの場合は、このサービスを長年にわたって提供し続けているメーカーなのかどうかも考慮するとよい点といえるでしょう。

④ リアルタイムデータ

リアルタイムデータ
即時の確認・アクションが可能か?
人数カウントシステムの活用には、大きく2つの時間軸があります。

1つは、月や季節、年など中長期でのトレンドの把握。
全店舗の相対評価、活動評価分析に活かされます。

もう1つは、時間、日など短期での状況把握。
売場での集客企画やタイムセール、混雑状況など、個々の場での状況を即座に共有。
直接的な売上対策や、即時対応として活かされます。

この短期での分析と対策実施(来店数や滞留数からの改善)には、リアルタイムデータであることが必須となります。

営業面や安全面を最適化させるためにも、即時のデータ把握が可能かどうかは現場にとって大事な選定ポイントだと言えます。

⑤ インテグレーション性

インテグレーション性
既存システムとの連携が容易か?
人数カウントシステムの多くは商業施設や専門店・量販店でお使いいただいています。
このデータを、基幹システムであるPOSシステムやBIツールなど既存システムと連携されているケースも少なくはありません。

貴社での導入きっかけの一つが、「人数データを経営トップによる戦略的意思決定の指標の一つとして最大化して活用すること」であれば、あらかじめ、データ連携の可否を確認しておく必要があるでしょう。

【まとめ】 肌感覚の判断からデータドリブンへ

人数カウントシステムの導入はデータドリブン経営の基盤です。

施設・店舗におけるマーケティング施策、リーシングなどの指標データとしての活用に加え、
省人化、ワークスタイルの見直しなど人数カウントデータの活用の幅はさらに拡がりつづけております。

本コンテンツが、お客様にとってよりよい人数カウントシステム導入の一助となれば幸いです。
  • 導入検討時に必須のチェックポイント

    ✅人数カウントシステムの精度は?
    ✅来店数が多い店では測定方式に注意
    ✅データ分析ツールは使いやすいか
    ✅新店舗・移転など、拡張・柔軟性はあるか
    ✅導入実績

  • 考慮しておくとよいチェックポイント

    ✅プライバシー・コンプライアンス
    ✅サポート対応
    ✅長期信頼性
    ✅リアルタイムデータ
    ✅インテグレーション性

【ご案内】技研トラステムの人数カウントシステムとは

人数カウントシステム、ピープルカウンターは、人材不足の背景から省力化・DX化の取組として、商業施設を中心に広がりを見せています。

技研トラステムでは、センサーシステムによる人数カウントシステムを商業施設から公共施設、交通機関まで幅広く国内外に延べ10万か所以上に設置しています。
ご興味お持ちいただけましたら、ぜひお気軽にご相談ください。