大規模開発を実施し、完成した“街”が、人々を惹きつける
その集客力・磁力を、データが鮮明に表してくれている
その集客力・磁力を、データが鮮明に表してくれている
森ビル株式会社様
「都市を創り、都市を育む」をテーマとする森ビルが、2014年から行ってきた虎ノ門ヒルズエリアの街づくり。
交通インフラと一体化した開発と新たな都市機能が注目を集めています。
2023年に竣工した「虎ノ門ヒルズ ステーションタワー」開業と同時に、客数情報サービス【PASSER-CLOUD】をご採用いただきました。
導入の狙い・活用方法について、森ビル株式会社 タウンマネジメント事業部 運営部 虎ノ門ヒルズエリア運営グループ チームリーダー 横山貴史様にお話をお伺いいたしました。
虎ノ門ヒルズ公式サイト:https://www.toranomonhills.com/
交通インフラと一体化した開発と新たな都市機能が注目を集めています。
2023年に竣工した「虎ノ門ヒルズ ステーションタワー」開業と同時に、客数情報サービス【PASSER-CLOUD】をご採用いただきました。
導入の狙い・活用方法について、森ビル株式会社 タウンマネジメント事業部 運営部 虎ノ門ヒルズエリア運営グループ チームリーダー 横山貴史様にお話をお伺いいたしました。
虎ノ門ヒルズ公式サイト:https://www.toranomonhills.com/
多様な都市機能が複合した「国際新都心・グローバルビジネスセンター」として生まれた街
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貴社のお取組と展開している施設について教えてください。
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森ビルでは、地域やコミュニティの可能性を引き出し、多彩で活発な経済活動や文化活動を支える街づくり、都市づくりをモットーとしています。
これまで首都・東京はもちろん、アジアでも様々なプロジェクトを開発してきました。
その中のひとつに「虎ノ門ヒルズ」プロジェクトがあります。
2014年から「虎ノ門ヒルズ 森タワー」「虎ノ門ヒルズ ビジネスタワー」「虎ノ門ヒルズ レジデンシャルタワー」と段階的に拡大・進化を続けてきました。
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そして、2023年に「虎ノ門ヒルズ ステーションタワー」が開業しました。
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「虎ノ門ヒルズ ステーションタワー」は、日比谷線「虎ノ門ヒルズ」駅と一体的に開発した多用途複合の超高層タワーです。
グローバルレベルのオフィスや商業施設に加え、都心最大規模のウェルビーイング総合施設や東京初進出のハイクラスホテルを有しています。最上部には情報発信拠点「TOKYO NODE」を開設しました。
ステーションタワーの象徴とも言えるのが、地下鉄駅前広場「ステーションアトリウム」です。これまで日本の地下鉄にはなかった明るく豊かな空間となっており、イベントなどの開催も可能です。
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ステーションタワーの開発とともに、都心の交通ネットワークの強化を図られていることも特徴ですね。
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そうですね。
ステーションタワーと東京メトロとの一体的な開発によって誕生した日比谷線の新駅「虎ノ門ヒルズ」駅が実現したこともそうですし、エリアを2階レベルで東西に貫通し、交通量の多い桜田通り上に整備したメインストリートとしての大規模歩行者デッキ「T-デッキ」も特徴的です。
この街の回遊動線として機能しつつ、街の広場としての利用も可能で、マルシェなどのイベントも今後開催を予定しています。
歩車分離により車を気にすることがないので、お子さんのいる家族連れにも好評です。
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横山様は2018年より現職(タウンマネジメント事業部)で虎ノ門エリアの運営をリードされておられます。
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私自身、これまで「上海環球金融中心(中国・上海)」「GINZA SIX(東京・銀座)」といった新規案件の開業準備から運営まで関わってきました。
森ビルは、六本木ヒルズや麻布台ヒルズ、他のエリアでも、主に複合開発に取り組んでいます。
虎ノ門エリアに関しても、オフィスビル1棟建てて終わりではなく、街を作り、持続的に街のにぎわいを生み出していく“タウンマネジメント”の考えが浸透しています。
虎ノ門ヒルズは、オフィス、レジデンス、商業施設、文化施設という多機能が展開されており、その一か所一か所の最大化も当然必要ですが、全体を俯瞰する視点も欠かせません。
各施設を横断的に結び、街として最善の運営を行えるように調整して、舵取り役となるのが我々の事業部の役目です。
人の動きをとらえることで街の活気を測る
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ステーションタワー開業時からPASSER-CLOUDを導入いただいています。
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ステーションタワーの完成で、いよいよ虎ノ門ヒルズの4つのプロジェクトが一体となったひとつの街となりました。
都市開発により、街に魅力が生まれ、人を引き寄せる磁力が高まるというのは、これまでも実感してきましたので、虎ノ門にも新たな来街者が増えるだろうと期待が高まります。
そこで、これまで担当していた森ビルの他施設でもセンサで客数カウントを行ってきたことから、虎ノ門ヒルズにおいても、先行して森タワーとビジネスタワー、その後ステーションタワーへと客数情報データサービスPASSER-CLOUDを段階的に導入しました。
そうすることで、ステーションタワー開業前後で虎ノ門ヒルズ周辺施設に与える効果・影響、来街者の往来状況、どれほどの人が街にいるのかを客観的な数値で把握できるようになります。
また、虎ノ門ヒルズ駅の改札から出た後、そのままエスカレーターやエレベーターの方に向かってステーションタワーに行くのか、もしくは出口に向かうのか、そこに滞在するのかまで把握できることも技研トラステムさんのサービスの魅力でした。
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これまでの虎ノ門エリアは、平日こそビジネス街としての活気があるものの、週末は少し寂しい感じでした。
しかし、今では週末も若い方や家族連れなどで賑わっています。街の風景が全く変わっていますね。-
都市開発が地域の集客に与える影響が大きいことを感じています。
今回ステーションタワーが完成し、約70店舗が新たに出店することで、既存の飲食店の賑わいにどう変化があるか気になっていたのですが、相乗効果で増えているのです。
街のコンテンツの集積力によって地域全体のブランド価値が高まり、より多くの人々を惹きつける環境が創出されたことを実感しています。
多様なお客様と何をもとに会話するのか。必要なのは「数字」。
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導入後に見えてきたデータや、意外だった数値などはありますか。
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我々が想定していた数値と、実際の数値が異なっていたというエピソードが2つあります。
1つ目が、朝のラッシュ時の人流です。
虎ノ門ヒルズ駅から地上に出るルートのひとつが、出勤時に大変混雑する状況でした。
周辺の勤務先に通勤する方にとって利便性のいいルートだったようで、想定以上に利用があったようです。
時間ごとの通行量を詳しく分析し、関係部門と共に改善策を検討しました。
2つ目が、イベントの開催時間です。
施設内でのイベント企画時に、最も人出が多くなる時間帯での開催をするために客数を調べてみたところ、実際には我々が予想していた時間帯ではなく、他の時間帯のほうが通行量が多いということがPASSER-CLOUDのデータから明らかになりました。
この予期せぬ発見は、思い込みと実際のデータとの間の違いを浮き彫りにし、大いに参考になりました。
私自身も、改めてデータの大切さを実感できたエピソードとして印象深いものとなっています。
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データを街や施設全体の運営だけでなく、ほかにも有効利用されておられると聞きました
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はい、当社では街のイベントスペースの場所貸しや、デジタルサイネージなどのメディアを広告媒体として販売をしています。
ご検討いただく企業は当然費用対効果として「その場所の通行量はどのくらいなのか」を気にされます。
その際にPASSER-CLOUDで取得した正確な客数カウントデータをお伝えできるので説得力も増します。
オフィス就業者数約3万人、ホテルの客室数、レジデンスの住民…。
そういった数字に加え、実際にこの場所を一日何人が行き来しているのかという解像度の高いリアルデータを見ること。
街がどのように動いていて、今後何が必要なのか、我々が提供する必要があるのは何なのかを見極めていくことが、街を運営する上で大切なことだと考えています。
人流データをグループ内で共有・活用し、街全体の動向を探る
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森ビルグループ各施設で情報共有などは実施されていますか。
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社内でもデータは重要視しているので、データは毎日報告・共有して、街の動きをウオッチしています。
各エリアでの集客状況がわかると、例えば通常と異なる数値が出たときに、それが施設単体の要因なのか、世の中全体のトレンドなのかを把握できます。
こういったことができるのも技研トラステムさんの客数情報データサービスならではだと思います。
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今後の客数情報データサービスの活用についての展望をお聞かせください。
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虎ノ門ヒルズは、「国際新都心・グローバルビジネスセンター」というコンセプトのもと、将来への進化を見据え、新ビジネスやイノベーションのハブとなること、人々が交流する場の提供など、多彩な取り組みを進めています。
この過程では、来街者データの収集と分析が不可欠です。
得られたデータを基に、精度の高い運営計画を立案し、情報発信を行うことが重要です。
特に開業したばかりのステーションタワーでは、週次・月次などのデータ分析を通じて、効果測定や今後の戦略を練る機会が豊富にあります。
このエリアの可能性や街の磁力を今後もさらに高めるために、技研トラステムさんには引き続き優れた客数データのソリューション提供を期待しています。
お忙しい中、当社サービスのご活用についてお聞かせいただき、誠にありがとうございました。