店内滞在データの新たな可能性
お客様が興味を示されなかったことの分析で改善に繋げる
株式会社アダストリア様
2023年2月に日本再上陸を果たしたFOREVER21(フォーエバー トゥエンティワン)
その1号店にご導入いただいた顧客行動を計測・見える化するサービス"TRASTREAM(トラストリーム)"
店舗前の通過人数・入店人数をはじめ、ゾーン別の立寄り人数・滞留時間といった情報のご活用について、ブランド展開を行う、株式会社アダストリアの子会社である
株式会社アダストリア 第2営業本部 佐藤恭市様にお話を伺いました。
Webサイト :https://www.adastria.co.jp/
ショップリスト:https://www.dot-st.com/forever21/info/storelist/
施工協力会社 :株式会社キャトルプラン
その1号店にご導入いただいた顧客行動を計測・見える化するサービス"TRASTREAM(トラストリーム)"
店舗前の通過人数・入店人数をはじめ、ゾーン別の立寄り人数・滞留時間といった情報のご活用について、ブランド展開を行う、株式会社アダストリアの子会社である
株式会社アダストリア 第2営業本部 佐藤恭市様にお話を伺いました。
Webサイト :https://www.adastria.co.jp/
ショップリスト:https://www.dot-st.com/forever21/info/storelist/
施工協力会社 :株式会社キャトルプラン
商品企画の精度向上のために、お客様の反応を客観的に把握する手段が必要だった
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FOREVER21のブランドについて教えてください。
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これまで株式会社アダストリアの中では、ライセンスを取り扱うビジネスがなかった為、そのライセンス事業の第一弾となったのがFOREVER21です。
FOREVER21のリブランディングが本国アメリカで成功し、売上が好調となったことが、再度日本市場に進出する背景としてあります。
一方で、アジアのマーケットはすごく魅力的ですが、過去に撤退した経緯もあり、日本市場に精通したパートナーが必要だと判断され当社に白羽の矢が立ったのが、取り扱いのきっかけになります。
我々としてはFOREVER21だけを扱うのではなく、今後も日本未上陸のブランドなどのライセンス事業を手掛けていきたいと考えています。
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今回、FOREVER21の1号店にTRASTREAMを導入されたきっかけは何だったのでしょうか?
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今回、再上陸する時の条件として「ローカライズ」、日本のマーケットに特化した商品企画を我々で手掛けるという条件がありました。
商品企画の精度を上げるために、出店にあたってはお客様の反応を客観的に把握する手段が必要だと考えていたんです。
そのタイミングで訪問した展示会で店内の顧客行動を計測するサービスがあると聞き、これは面白そうだと思い、興味を持ったのがきっかけです。
これはFOREVER21に限った話ではないですが、一般的なMD(マーチャンダイジング)の課題として、POSから得られるデータは、売れた商品とそのお客様の情報だけということがあります。
それが今回導入したTRASTREAMでは、買わなかったお客様を含めたお客様全体の顧客行動が数値化できるというのが、我々にとって非常に魅力的でした。
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TRASTREAMを導入するにあたってのポイントは
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正直なところコストは、重要なポイントでした。
もちろん他社のシステムとも比較検討したのですが、技研トラステムさんの場合、センサを含めたサブスクリプションだったので、大きな初期投資なしで始められるのがよかったですね。
2番目のポイントは、店内全域を計測するのに必要なセンサの台数。センサエリアが360度の広範囲をカバーできるので、台数が極端に少なくて済みました。
台数が少ないことで、センサの圧迫感なく、デザインもお店にも馴染みやすいなと思っています。
あと天井に据え付けた後の※メンテナンスが特にいらないというのも効率的で助かります。
(※店舗のレイアウトが変わった場合に、センサの付け直しなどを行うメンテナンス)
店のレイアウトが変わったり、並んでいる商品の大きさ、例えば夏物衣料から冬のコートなど、厚みのある商品に入れかえる度にセンサの設置位置を何度も変えたりする必要がない柔軟性のあるシステムですね。
それらを総合的に見て、こんなすごいものは他にはないなと思ったのが導入の決め手でした。
「買わなかったお客様のデータが手に入るのがうれしいですね。
興味を示されなかったことの分析が改善のきっかけに繋がります。」
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サービス導入後のデータを見て、どのような感想を持ちましたか?
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導入当初、こうなるだろうなと思っていた数値と結果がちょっと違っていて、やっぱりイメージとのギャップをデータがちゃんと示してくれたのは、すごく良かったなと思います。
商品をつくる側としては、つくったものは全部売れてほしいんです。(笑)
だからこそ売れなかった商品がなんで売れないのかということをやっぱり知りたいんですね。
買われなかったデータをうまく活用していかないと、改善スピードは上がっていかないと思います。
なぜ買われなかったか、なぜお客様に興味を持たれなかったのかを分析することで、より買われるものにするための商品企画やVMD、提案の精度を高めるきっかけに繋がると思います。
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TRASTREAMから得られるデータはどのように活用されていますか?
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データについては毎週見るようにしていて、先週並んでいたアイテムはちゃんと売れているのか止まっているのかなどと合わせて、立ち寄った人数と売れた商品の相関関係というところを確認しています。
例えば、売り場の立ち寄り人数を計測したデータが見えるのですが、一つのラックには1,000人のお客様がいらっしゃった、その隣のラックには500人しかいらっしゃらなかった、というのがわかる。
じゃあ「なんで、500人しか来なかったのだろう?」っていう疑問が湧いてきて、そこから.stストア(アダストリアのオンラインストア)のお客様のコメントなどを紐づける事で、買われなかった要因が結構見えてくるんですよ。
もちろん店舗のスタッフにも聞き取りを行うのですが、それを数値化したりデータ化するというのはすごく難しいんですね。
TRASTREAMのデータだと、一日中、お客様の数や動きが自動で数値化されていくので、立ち寄りが少なかったらアイテムを変えてみようとか、アイテムを変えて立ち寄りが伸びてきたら継続してみようとか、他のラックにも同じことをやろうという形で店内に展開させていける。
そういう意味で建設的に売り上げをつくることができ、分析の効果が少しずつ見えてきています。
「データの見方とタイミングはポジションによって全然違うんですよ」
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TRASTREAMのデータはどのように社内で共有されているのですか?
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データを見ることのできるメンバーは、私と各店舗の店長、MDの担当者、営業の責任者が基本です。それぞれが必要なデータをタイムリーに見ることができるようになっています。
面白いことに、データの見方も仕事の立ち位置で変わってくるんですよ。
店長はリアルタイムで状況を把握するために利用していて、売り場の立ち寄りの多い場所に商品を置いたり、お客様がたくさん入ってくる入口にスタッフを配置したり、とてもうまく活用しています。
これまでは、そういうリアルタイムのデータが可視化されていなかったので、例えば、二つある入口の一方からのお客様が多いということがデータ化できなかったから、なんとなく感覚でやっていたんです。
でも今は、それが売り場ごとに細かく数値として出てくるので、品出しにしてもスタッフの配置にしても、的確にお客様を誘導できるようになってきています。
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社内でデータを活用する際の重要なポイントは何ですか?
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データを各担当者が自身で分析して、答えを見つけるのは大切だと思っています。
でも、それには時間がかかったり、人によって得られる答えの質が変わったりするんですよね。
だからこそ、システム化してみんなが同じ答えを見つけることができるような仕組みを作りたいと考えています。
「入店率がわかるというのはMDにとって大きなことで、これまでの入店人数データに対する見方が変わると商品ラインナップの組み方まで変わってくると思います。」
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店舗の前を通る人数の計測についてはどのようにお考えですか?
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リースラインの内側から店舗前通行の人数を計測できるというのは、他にはないこのサービスの強みだと思っています。 入店人数を計るものはたくさんあるのですが、店舗前の人数を計るというのは意外にないんですよ。
これまで入店人数の絶対数しかわからなかったものが、店舗前の通行人数から計算した、「入店率」に変わってくると入店人数データに対する見方が180度変わります。
例えば、人数しかわからなかった場合は、単純に店舗への入店人数が減った、売り上げが減った、さあどうしようとなっていたんです。
だけど、これが「入店率」になると、お客様が減ったとしても「昨日の入店率が30%だったのに対し今日は45%まで上がった」ということであれば、しっかりお客様を誘引できていることがわかるので、データの捉え方が全く変わります。
だから「入店率」がわかるというのはMDにとってはすごく大きなことなんです。
データの解釈がわかってくると、お客様に対する提供の仕方、商品のラインアップの組み方も変わってくると思います。
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TRASTREAMはファッションアパレル業界の視点から見てどのように感じますか。
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これは我々の業界でよくある事なんですが、強化商品として用意し、売込んでいたが、思ったほど売れない事があります。
その一方で、予想外の違う商品がよく売れたりするんですよ。
その要因の1つとして、店内での商品の見せ方が関係していることがあります。
例えばフェイスアウトと言って、正面から見せる陳列が良かった、柄がちゃんと見えた方が買いたくなるというケースもあります。
また通路を通った時に、たまたま目に入りやすい場所にあったから買われたというケースもあるんですね。
そういう要因を見つけ出すのに、この来店の立ち寄りセンサというのは非常に有効になると思います。
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当社は年内に新しい属性分析サービスのリリースを予定していますが、店舗での属性分析についてはどのようにお考えですか?
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FOREVER21のブランドづくりは仮説としてZ世代を主な顧客ターゲットとしています。
ですから、実際にZ世代のお客様が来店しているのか、その層が商品を購入しているのか、またはターゲット世代の方が店舗の前を通行しているのか、そういったことを的確に把握したいという思いがあります。
そのため、今後リリースされる新サービスで我々の求めていることを実現できそうだという話を聞いて、前向きに検討を進めているところです。
オンラインストアでは、会員データを見ることで、お買い上げいただいたお客様の属性は把握できます。
しかし、お買い上げに至らなかったお客様の属性については、わからないのが現状です。
もっと言うと、Z世代の場合、購入したお客様もご両親などの代理購入になるケースもあるので、そういう意味で会員データも本当のデータとは言えないんですね。(FOREVER21の購買属性として40歳代のデータが多い)
そういう視点からも店舗の前を通ったり、お店に入って頂いているお客様の属性情報は今後の出店戦略をはじめ、MD、商品企画に重要だと思っています。
ぜひいい形で導入したいですね。
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最後に、当社またはサービスについて今後期待されていることを教えて下さい。
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単純なところでいうと、ダッシュボードで出ているグラフの種類を変えてほしいなというのもあったりします。
またいくつか表示されている指標があるんですけど、これを我々が使っている指標にカスタマイズできると助かりますね。
既にご相談はさせて頂いていますので、今後一緒にブラッシュアップすることで、より我々のアクションが素早く精度の高いものに変わってくることを期待しています。
佐藤様、お忙しい中、当社サービスのご活用についてお聞かせいただき、誠にありがとうございました。
ご導入頂いたシステム:店内顧客行動情報データサービス「TRASTREAM」
店舗前の通行量、入店人数、店内でのお客様の立寄りを計測し、商品への興味関心を可視化するサービスです。